ユリ根 イノシシ
野生のイノシシ
ユリを育てる時、病気や害虫に注意しなければいけません。
さらに気をつけたいのが、イノシシです。
イノシシはユリの球根が大好きです。
ユリの球根は、品種によってユリ根と呼ばれ、
私たち人間の大好物でもあります。
サツマイモなどの野菜もイノシシの被害を受けますが、
実はユリ根もイノシシの好む食物の1つなのです。
最近は住宅地や繁華街でも、
野性の動物が姿を見せることがあり、問題になることがあります。
ユリの球根をイノシシなどの動物から守るには、どうすれば良いのでしょうか。
■イノシシの防除
最近は住宅街でも、ハクビシンなどの動物や、
アライグマのような外来動物に遭遇することがあります。
けれど、すべての動物がユリの球根を好むわけではありません。
野性動物の中でもっともユリを好むのが、イノシシです。
さすがにイノシシともなると、出没する場所は限られます。
一般的な住宅街であれば、特に心配する必要はありません。
少し山手の場所や、まだ周りに畑がたくさん残っているような場所だと、
住宅街だったとしても警戒しておいてよいでしょう。
特に、周りの畑などでイノシシ被害が出ている場所では、要注意です。
イノシシ被害を予防するには、柵を設置するのが一番です。
燃やした毛髪やラジオ、木酢液、番犬、
害獣忌避用品のウルフピーなどの対策がありますが、
柵やフェンスを設置するのが一番確実です。
イノシシ防護柵
ユリの球根は育てるのに何年もかかるため、
被害が出てからでは、元の状態に戻るまでに何年もかかってしまいます。
花壇に数株植えている分が荒らされただけなら、
また新しい球根を買って間に合うこともあります。
けれど、種から何年もかけて大切に育てた球根は、元には戻りません。
できる限りの対策を練っておいても損はないでしょう。
ウリ坊と呼ばれるイノシシの子供
■イノシシ以外には?
野性動物の中では、イノシシが一番厄介ですが、
もっと小さな動物もユリの球根を狙っています。
それが野ネズミです。
野ネズミくらいであれば、周りに畑がそれほど多くなくても発生することがあります。
体が小さいので、家ばかりの住宅地でも入り込みやすく、
都会ではイノシシよりも被害が多くなることもあります。
野ネズミの場合は、殺鼠剤と呼ばれるものを使って駆除することができます。
11月~3月頃、野ネズミによってのエサが少なくなる時期に、
野ネズミの巣に殺鼠剤を含んだ団子などを入れ、駆除します。
ただ、一時的には駆除できても、また別の野ネズミが住み着くことがあります。
野ネズミは、モグラが作った穴を通って侵入してくるため、
まずはモグラに穴を掘らせないようにしておく必要があります。
一般的なモグラ避けの方法を使い、
モグラが入ってこないようにしておくと良いでしょう。
また、野ネズミにも天敵というものがあります。
それが、イタチやヘビです。
イタチやヘビも、一般的に人間に好まれる存在ではありません。
けれど、野ネズミの数を増やさないためには、
天敵であるイタチやヘビの数を、極端に減らさないのも効果的です。