マツバユリとは?
マツバユリは、ロシア沿海州や中国、朝鮮半島の草原や、
潅木の中に自生する野生種です。
中国名は”垂花百合”と言い、
その名のとおり花が下向きに咲くのが特徴です。
和名のマツバユリ(松葉百合)の由来は、
松葉のような細い葉が密生することに寄ります。
ちなみに中国でも”松葉百合”と表記するユリがありますが、
マツバユリとは別種の、L. pinitolium をさします。
■マツバユリの特徴
6月頃、50~60cmの花茎に、3~10輪花を咲かせます。
花びらは強く反り返り、手毬形の花姿をしています。
一般的に花色は桃藤色で、良い香りがあります。
美しい花姿が広く愛され、アジアティック・ハイブリッド種の交配親、
としても利用されています。
和名の由来になった葉は、幅3~4mmと非常に細いです。
球根は白色の長楕円形で、分球せず、木子(きご)も
ほとんどできないため、野生では実生で繁殖します。
園芸的には、りん片挿しでも繁殖できます。
冷涼な気候を好むため、暖地では栽培しにくいです。
しかし、気候さえ合えば、腐敗病にいくぶん耐性があるため、
野生種の中では栽培しやすい品種です。
■マツバユリの変種
白色の変種が知られています。