カサブランカ ピンク
マレロ C)セシール
カサブランカは、ユリの中でも花が大きく豪華で、とても人気があります。
近年、ピンクや黄色のカサブランカが出てきていますが、
その中でも人気のピンクのカサブランカとは、どのようなユリなのでしょうか。
[カサブランカ ピンク]
■ピンクのカサブランカとは?
カサブランカといえば、白い大輪の花を咲かせるユリの品種です。
けれど、最近は園芸店や花屋さんで「ピンクのカサブランカ」という名前がつけられ、
販売されているユリを見かけることがあります。
実はこのピンクのカサブランカは、本物のカサブランカではありません。
カサブランカとは、白い家を指す言葉のため、花色は白と決まっています。
白以外の花色のユリは、厳密にはカサブランカではありません。
では、なぜカサブランカという名前がついて売られているかというと、
カサブランカに花が似ているということと、
カサブランカは人気が高く、有名であるということが原因です。
品種名をタグにつけても、覚えてもらえないことが多い中、
ピンクカサブランカやイエローカサブランカ、ゴールデンカサブランカというように、
カサブランカという言葉がつくと、覚えやすく、購入意欲も湧きます。
それだけカサブランカという言葉が認知されているからですね。
ただし、やはり覚えておきたいことは、カサブランカというのは、
オリエンタル・ハイブリッドの真っ白な花が咲く、
あのカサブランカのみであるということです。
ピンクやイエローといった色の名前がついたカサブランカは、
同じオリエンタル・ハイブリッドの品種群であることが多いですが、
カサブランカとはまったく別の品種ということになります。
■カサブランカ ピンクの品種
ピンク色のカサブランカには、
ピンクカサブランカという通称がつけられている「マレロ」という品種と、
プリンセスカサブランカという通称の「ピンクパレス」という品種があります。
それぞれ、どのような特徴があるのでしょうか。
ピンクカサブランカ「マレロ」 C)タキイネット通販
・ピンクカサブランカ「マレロ」
マレロは、ピンクカサブランカの名にふさわしく、
大輪で透き通るようなピンク色の花を咲かせるのが特徴の品種です。
ピンクといっても、種類がとてもたくさんあります。
マレロのピンク色は、明るく透き通るような軽やかさで、見ていて飽きません。
花の中心は白色で、外側に向かってグラデーションでピンクが濃くなっていき、
一番外側のピンク色も、それほど強くはありません。
ユリは高貴なイメージがあり、若い女性に贈る時に選びにくいことがありますが、
マレロは桃色を思わせる可愛らしさもあるため、若い女性にも喜ばれそうです。
花はとても大きく、カサブランカの名に恥じないサイズを持っていますが、
茎はカサブランカに比べるとやや細いです。
けれど茎も丈夫なので、折れる心配はありません。
強健種なので育てやすく、
カサブランカと同じオリエンタル・ハイブリッドの仲間なので、
育て方の基本もカサブランカと同じです。
香りはカサブランカほど強くなく、ふんわりと漂う、優しい雰囲気も持っています。
プリンセスカサブランカ「ピンクパレス」 C)タキイネット通販
・プリンセスカサブランカ「ピンクパレス」
プリンセスカサブランカと呼ばれるピンクパレスは、
プリンセスらしいピンクが鮮やかな品種です。
マレロと違い、花の中心までピンク色をしています。
また、ピンクの色もマレロよりも濃く、目立つ色をしています。
全体的に変化のない色をしていると、奥行きのない感じがすることもありますが、
ピンクパレスは表面に程よい光沢があるので、シンプルなのに見惚れてしまいます。
ピンクパレスは、実はカサブランカを含む品種群である、
オリエンタル・ハイブリッドではありません。
OTハイブリッドと呼ばれる品種群の中の1品種です。
けれど、花も大きく花形も花色も美しいため、
カサブランカの名を借りて流通していることが多いです。
カサブランカと違い、花が横向きからやや上向きに咲き、花をじっくり鑑賞できます。
カサブランカとは別の品種群ですが、程よい香りがあります。
■参考
・カサブランカ 鉢植えの植え付け 画像
・カサブランカ 花を咲かせるには?
・カサブランカ 花が終わったら
・テッポウユリの育て方
・テッポウユリ 地植えの植え付け 画像