カサブランカ 花を咲かせるには?

カサブランカの育て方, 花を咲かせるには

スポンサードリンク

Casa Blanca (1)
カサブランカは、姿も香りも素敵です

 

カサブランカをはじめとするユリは、
管理がやや難しい植物です。
なかでもカサブランカは、繊細なユリです。

 

昨年は咲いたのに、今年は全然咲かない、
という話もよく聞きます。

 

しかし、ユリの花の咲くメカニズムを知り、
それに基づいて、ちょっとしたポイントを押さえておけば、
初心者でも、カサブランカを数年は咲かせることができます。

 

数年というのは、カサブランカはウイルス病の抵抗力が弱く、
3年くらいすると、球根が咲き難くなるのです。

 

 

■ユリの花を咲かせるには?

 

ユリやチューリップなどの球根植物は、
球根に蓄えられた養分を使って花を咲かせます。

もちろん葉を使って光合成を行い、
養分を作り出してはいます。

 

しかし、種子から発芽する植物に比べて、
開花する栄養を球根に依存する割合がとても高いのです。

ですので、球根を見れば、翌年の花の大きさがわかります。

同じ品種同士で比べた場合、大きな球根からは大きな花が、
小さな球根からは小さな花が咲きます。

 

そして球根が小さすぎると、
栄養が不十分で花芽がつかないことも起こるのです。

 

逆に言えば、球根をしっかりと肥大させれば、
翌年には大輪の花を咲かせてくれるのです。

まずは球根を大きくすることを心がけましょう。

 

kyu-kon
カサブランカの球根

 

■カサブランカの球根を肥大させるには

 

カサブランカの球根を肥大させるには、花後の管理が重要です。

 

1.花後は花がらを切ります
花がらを残しておくと、種子を作ろうとするため、
栄養が分散してしまいます。
花がらを切り落とし、養分を球根に集中させてあげます。

 

2.葉は残しておきます
花がらは切りますが、葉は自然に枯れるまで放置します。
花が終わると球根の肥大期が始まります。

葉が光合成をして、作り出した栄養が、
球根を大きく肥大させてくれます。

 

カサブランカの花を切花として楽しむ際も、
上記の理由から葉は残しておきます。

この二つのポイントを守ると、
カサブランカの球根は、大きくなります。

 

ところで、11月頃になると葉は枯れてしまいます。
枯れた葉は、病気の原因とならないよう、
地上部は刈り取ってしまいましょう。

 

Casa-Blanca (1)

花弁のフリルやしべの色が美しいカサブランカ

 

■カサブランカを咲かせる栽培のポイント

たとえ大きな球根を植え付けても、
その後の栽培管理が悪ければ、
カサブランカが十分に生長できず、
花を咲かせないこともあります。

次の3つのポイントを守り、しっかり栽培しましょう。

 

yurikyukon350

 

1.球根3つ分の深さに植え付ける
カサブランカをはじめとするユリの根には、
上根と下根があります。

 

根というと、球根の下から出てくるもの、
というイメージがありますが、

ユリは、球根の株から生える下根の他に、
球根と地上部との間の茎から、
上根と呼ばれる根を生やします。

 

下根は、主に株を支える役割を担っているのに対し、
地中の水分や養分を吸収するのは、
主に上根が担っているので、
生長には上根を生やすことが大切です。

 

そのため、球根は深植えにし、
上根を伸ばすスペースをしっかりと確保します。

 

とはいえあまり深く植えすぎると、
芽が地上に出て来れなくなってしまいます。

 

ちょうど良い深さの目安が、
「球根3つ分の深さ」なのです。

鉢植えの場合も、深鉢を準備して、この深さに
植え付けます。

 

カサ庭植えX

 

2.植え付け時期を守り寒さに当てる
カサブランカの生長にはサイクルがあります。
このサイクルを無視すると、うまく生長せず、
花をつけるだけの栄養分が蓄えられません。

 

カサブランカの生長サイクルで最も大切なことは、
植え付け・植え替え時期を守ることです。

 

植え付け・植え替え適期は10月~11月中旬です。
特に植え替えは、時期を逸してしまいがちなので注意します。

 

園芸書には、「葉が枯れてから植え替える」と
書いてあるものもありますが、
時期になったら葉が完全に枯れていなくても、
植え替えを行います。

 

では、なぜ10月~11月中旬に植え付け・植え替えを、
行うと良いのでしょう?

理由は2つあります。

まず1つめに、花を咲かせるには、
冬の寒さに当てる必要があるからです。

 

ユリの花芽は、10℃以下で1ヶ月半ほど低温に当たると、
その後、生長した後に花芽が作られる性質があります。

そのため、鉢植えの場合も、室内に取り込まず、
しっかりと低温に当てる必要があります。

 

2つめに、12月になると、上根に先立ち、下根が伸び始めます。
そのため、12月以降に植え替えを行うと、
下根を痛めてしまう恐れがあります。

 

植え付け・植え替えが遅れると、下根の発育が遅れ、
上根の伸長や発芽も遅れ、生長も遅れてしまいます。

 

Lilium 'Casa Blanca' (3)
栽培場所をやや暗くしたら元気のないカサブランカに

 

3.日光に当てる
カサブランカは半日陰を好みますが、
かといって1日中日陰の環境では、
花を咲かせるのに十分な栄養を、
光合成で作り出すことができません。

 

強い直射日光や西日は嫌いますが、日光は必要なのですね。
西日の当たらない建物の東側や、
午前中のみ日が当たるような場所が最適です。

 

Exif_JPEG_PICTURE

 

■今年、カサブランカの花が咲かなかった場合

 

もし今年、カサブランカが花を咲かせなかったとしても、
抜いてしまうのは、少し早計です。

晩秋になると花を咲かせないまま花は枯れてしまいますが、
球根は地下で生きています。

 

上記のようにしっかり栽培してあげれば、
球根が肥大し、翌年は花を咲かせることでしょう。

 

■参考
・カサブランカ 鉢植えの植え付け 画像
・カサブランカ 花を咲かせるには?
・カサブランカ 花が終わったら
・テッポウユリの育て方
・テッポウユリ 地植えの植え付け 画像

スポンサードリンク