リリウム・ダビディーとは?
リリウム・ダビディー (Lilium davidii)は、
中国の四川省などに自生する野生種です。
庭木や生垣によく使われる、
ビバーナム ダビディーという低木があるため、
ユリは、リリウム・ダビディーと呼ばれるのが一般的です。
中国名は”川百合”で、中国では食用ユリとして
栽培が盛んです。
■ダビディーの特徴
ダビディーの花は橙紅色で、花びらは反り返りが強く、
手毬型の愛らしい形をしています。
花弁の基部には紫黒色の斑点が見られます。
花の直径は6~8cmです。
葯は花と同色の橙紅色をしています。
花つきがよく、華やかなことから観賞用品種として、
また交配親としても重宝されている品種です。
草丈は60~120cmで、長さ7~12cm、幅2~3cmの
線形の葉を多く散生します。
葉の付け根には白い毛が生えています。
ダビディーのりん片は白色で、球形または広卵形をしています。
球根は光に当てると赤紫色になります。
球根の大きさに比べて鱗片が大きめなことが特徴的で、
食用ユリとしてよく育成されています。
日本では食用ユリというとコオニユリが一般的です。
中国でもコオニユリは自然繁殖していますが、
嗜好の違いか、こちらのダビディーの方が食用にされています。
■ダビディーの変種
草丈が低く、花弁に斑点が見られないユリカラーやウニコロル、
花茎が弓なりに湾曲し、小花柄が垂れるように花を付け、
葉の付け根の毛が生えていないウィルモッティアエなどの変種があります。
特にウィルモッティアエは、食用として多く育成されています。