ユリ 切り花を長持ちさせるには?
ユリの花、美しく、いつまでも見ていたくなりますが、
やはり徐々に傷んでくるのは生花の宿命です。
それでも、やはりできるだけ長く美しい姿を保ちたいものです。
ユリの切り花を長持ちさせるコツをご紹介します。
■ユリ 切り花を長持ちさせるには?
1.水切りをする
他の切り花も同じですが、花瓶などに活ける前に、
切り口より2cm~3cmほど上でもう一度、水中で切ります。
こうして、水に浸けて切ることで、細菌がつきにくくなり、
組織に空気が含まれて水上げができなくなるのを防ぐことができます。
水切りをする時は、必ず切れ味の良いハサミを使うようにしましょう。
切れ味の悪いハサミを使うと、せっかく水切りした切口が、
つぶれてしまうことになり、水上げがうまくいかなくなります。
2.雄しべの先を取る
球根から切り離された状態の切り花であっても、
ユリは、受粉して種を残そうとします。
受粉させてしまうと、花が急速に萎れてしまいますので、
受粉させないために花粉を取り除く必要があります。
花が開いた時、中心に1本あるものが雌しべです。
その周りを取り囲むようにして伸びているのが雄しべで、
この先端部分(葯=やく)から花粉が出てきます。
開花直後はまだ花粉が出ていない状態なので、この時が狙い目です。
雄しべの先端を、指やピンセットで取り除きます。
また、ティッシュで挟んでつまむようにすると簡単にとれます。
花粉を取り除くことにより、受粉を防いで切り花が長持ちし、
花粉によって花自体や人の衣服を汚すこともなくなります。
3.水を交換する
切り花を長持ちさせるためには、水の交換は不可欠です。
花瓶などに活けている場合、水は減った分を足すのではなく、
傷んだ水を新鮮な水の交換することが大事です。
水が傷むということは、水の中で細菌が増えているということです。
細菌が付着した切口や茎は、ぬるぬるとしてだんだん腐ってきます。
そうなると、うまく水を吸い上げることができずに、
早く花が傷んでしまうことになります。
水の色が少し濁っていると感じたら、水を交換するようにしましょう。
この時、ぬるぬるしている茎もしっかり水で洗い、
切り口が傷んでいれば、再度水切りをしてリフレッシュさせます。
花瓶の中にも細菌がついていますので、洗うのを忘れないようにします。
花瓶の水が傷みにくくなるような方法もいくつかありますが、
いずれも傷まなくなるというわけではありません。
水の状態は毎日確認するようにし、濁っていたり変化があったら、
必ず水を交換すると、花の持ちが違ってきます。
4.下葉をとる
ユリは茎に葉がびっしりとついています。
この葉をそのままの状態で水に浸けてしまうと、
水も葉も傷んでしまい、花がすぐに萎れてしまう原因になってしまいます。
水に浸かる部分の葉は、最初に取り除くようにしましょう。
茎を握り、切り口側に向かって軽くしごくようにすると、
簡単に葉を取り除くことができます。
5.涼しい場所に置く
ユリの季節は初夏からですが、涼しい場所に置いてあげることにより、
花を長持ちさせることができます。
ユリの切り花を涼しい場所に置くと、水が傷みにくくなります。
水が傷みにくいということは、茎や切口などの痛みが遅くなるので、
切り花が、とても長持ちするようになります。