ユリ 球根の保存方法

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ユリが販売されているときの状態が良い保存方法です

 

ユリの球根は保存せず、できればすぐに植え付けるようにします。
球根を傷めてしまいかねないため、
やむを得ない場合のみ、ていねいに保存します。

 

■ユリ 球根の保存方法

ユリの球根は保存に向かないとはいえ、
知人にプレゼントする、引っ越し先に持っていくなど、
どうしても、すぐに植え付けられない事情がある場合もあります。

そのような場合は、絶対に乾燥させないようにして保存します。
ユリの球根を購入した際に施されていた乾燥対策が基本です。

まず、球根を良く洗浄し、上根を切り取り、下根は残し、
傷んだ根などをきれいに除去します。

球根を消毒剤で消毒し、陰干しして軽く乾かします。
ここまでは通常の植え替えと同様です。

ビニール袋に軽く湿らしたバーミキュライトや乾いたおがくずを入れ、
そこに球根をそっと埋めます。 

休眠中とはいえ、球根は生きていて、活動しているので、
ビニールは密閉せず上部に空気穴をいくつかあけ冷暗所で保管します。

この方法でも、できれば2週間以内には植え付けるようにしましょう。

 

■保存できる球根とできない球根の違い

ユリを含む球根植物は、
休眠期が訪れると地上部が枯れて休眠に入ります。

チューリップやダリアなどは、
休眠期に球根を掘り上げ、植え付け適期に改めて植え直します。

これは、寒さにより球根が凍結するのを防いだり、
逆に高温多湿により球根が腐るのを防ぐためです。

凍結を防ぐために掘り上げる植物としては、
ダリアやアマリリスなどがあります。

腐敗を防ぐために掘り上げる植物としては、
チューリップやヒヤシンス、アネモネなどがあります。

しかし、中には球根を掘り上げる必要のない植物や、
むしろ掘り上げない方が良い植物もあります。

ユリも、鉢植えの場合は毎年植え替えが必要ですが、
庭植えの場合は2~3年間掘り上げる必要はありません。 

そのほか、クロッカスやネリネなどはユリと同様に2~3年、
スイセンやムスカリなどは7~8年も植えっぱなしでも、
毎年花を咲かせます。

これらの植物は、植えたままでも球根が傷んだり、
花が咲かなくなってしまったりしないため、
掘り上げる必要がないのです。

 

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購入したユリの球根たちのようす

 

■ユリの球根が保存しにくい理由

ユリには、掘り上げて保存しない方が良い理由があります。

ユリの球根を、じっくり見ると一目瞭然なのですが、
ユリの球根にはチューリップのようにかたい表皮がありません。

そのため、乾燥にとても弱いのです。
下手に掘り上げたりすると、弱ってしまうこともあるので、

毎年植え替えの必要な鉢植えはともかく、
庭植えの場合は植え替えは最小限にとどめます。

ユリの球根を保存しない方が良い理由としては、乾燥に弱い事以外にも、
ユリの生育サイクルに基づいた理由もあります。

ユリの球根は、冬の寒さに合わないと、
発芽せず、発芽してもその後の生長が思わしくないことがあります。

それを避けるため、
保存する場合も暖かい室内は避け、冷暗所に保管します。

 

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ユリの上根と下根

 

また、冬の休眠期が来る前に、
ユリは下根をのばして、春の発芽に備えて準備をしています。

植え付け時期が遅れると、下根を十分に伸ばす時間が取れないため、
できるだけ早く植え付ける方が良いのです。

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