ユリ 育て方 難しい?
ササユリは、球根が1つ1500円以上するので、勇気が要ります
ユリにはたくさんの種類があり、
それぞれに好む環境や育て方が少しずつ異なります。
性質も少しずつ違っているため、
栽培する時の難易度が高いものと低いものがあります。
難易度が高く、育てるのが難しい品種は、
苗や球根の流通量も少なく、高価な場合があります。
それでもその美しい花を見るため、人は育てる労力を惜しみません。
ユリの中で、育てるのが簡単なものと、難しいものをご紹介します。
[ユリ 育て方 難しい?]
■育て方が難しいユリ
ユリの中でも特に育てるのが難しいのが、ササユリでしょう。
高価な苗や球根を買って植えても、
花も見られずに終わることもあるほど、難易度が高い品種です。
また、何年も続けて育てることができたとしても、
このユリはウィルス性の病気にかかりやすいため、
すぐに調子を崩す可能性があります。
ユリがかかるウィルス性の病気は、感染してしまうと治療法がありません。
感染している親株からとった鱗片を挿して増やしても、
またその子株も感染済みの状態となってしまうため、とても厄介です。
ウィルス性の病気に感染しても、なんとか子孫を残したい場合は、
種子によって株を更新させるようにします。
ウィルスは種子伝染しないため、種子からであれば、
また健全な株を育てることができます。
ただ、種子からササユリを育てた場合、
花が咲くようになるまでに、最低でも4年はかかります。
平均しても5年はかかるので、開花までには根気が必要です。
ウィルス性の病気に感染する原因はいくつかありますが、
中でも一番多いのが、アブラムシによる媒介です。
どのアブラムシが媒介するのかは、人の目では知ることができません。
防除していても、100%防ぐのは無理があります。
開花するところまでなんとか育てても、
またウィルス性の病気に感染した場合は、
その株を処分して、新しい株を育てる必要があります。
できるだけ毎年花を咲かせ続けたいのであれば、
常に予備の株を準備しておかなければいけないため、非常に手間がかかります。
ササユリと同じくらい栽培が難しいのが、ヤマユリです。
それからサクユリやヒメサユリなどが、難易度の高いユリとなります。
ただ、どれも難易度は高いものの、育てている環境が、
ユリの好む環境とぴたりと合っていれば、
手間をかけずとも、何年も咲き続ける場合があります。
カサブランカ、きれいに仕立てるのはやや難しいです
■育て方がやさしいユリ
ユリの中でも、比較的育てるのが簡単なのが、
テッポウユリ・スカシユリ・コオニユリ・オニユリ・タカサゴユリ・カサブランカなどです。
これらは、球根の販売量も多く、毎年植え付けの時期になると、
ホームセンターなどで簡単に見つけることができます。
ユリの基本的な育て方に沿って育てれば、
特に問題なく育てることができますし、増やすのもそれほど難しくはありません。
多くのユリ球根は、ウィルスを既に持っているので、
ウィルス病が発生しないように、丈夫に育ててあげることが大切です。
管理人の経験では、カサブランカは3年、テッポウユリは5年、
スカシユリ系が5年以上は、毎年咲いてくれます。
難易度の高いユリと同じように、ウィルス性の病気がありますが、
流通量が多い分、また球根を安価で買いなおすことで、
リセットすることはできます、予備の株を準備しておく必要はほとんどありません。
また、地植えでも鉢植えでも、何年も同じ場所に植えていると、生育が悪くなります。
これは子株が増えることで、生育スペースが狭くなることと、
ユリ自身が生育抑制成分を分泌するためです。
地植えであれば、何年かに1回のペースで、球根の整理も兼ねて、
別の場所に植え替えると、生育不良にならずに済みます。
鉢植えの場合であれば、できれば毎年植え替えを行い、
その都度新しい培養土を使うようにすると、病気の感染率が低く抑えることができます。
また、育てるのが難しくないユリであっても、品種によって好む環境は異なります。
大きくて豪華な花を咲かせるカサブランカは、
日当たりの良い場所を好むだろうと思われがちですが、
本来は半日陰くらいの方が合っています。
特に夏の西日には弱く、西日が当たる場所に置いていたり、
鉢土の温度が上昇しすぎたり、土が乾燥しすぎると、弱ることがあります。
品種ごとに合った環境を作ることは、健全なユリを育てるためには必要不可欠ですね。
■参考
・カサブランカ 鉢植えの植え付け 画像
・カサブランカ 花を咲かせるには?
・カサブランカ 花が終わったら
・テッポウユリの育て方
・テッポウユリ 地植えの植え付け 画像