カサブランカ 名前の由来
カサブランカは、真っ直ぐに伸びた茎の先に、
大きくて、とても良い香りのする豪華な花を咲かせます。
今では日本でも、たいへん人気のあるユリです。
私も、カサブランカが大好きで、20年来育て続けていますが、
花茎の生長、花芽のできる時、そして素晴らしい開花の虜です。
球根の植え付けは、10~11月が適期で、
球根が傷んでいなければ、12~翌年1月まで、できます。
6~8月に大きなフリルのある花をつけ、濃い香りを放ち、
抜けるような白さのが、とても清涼な感じのユリです。
花言葉は「高貴」「包み込む愛」「威厳」など、
カサブランカの開花の様子をよく現しています。
■カサブランカの由来
カサブランカは、ヤマユリやカノコユリ、
タモトユリなどを交配し、オランダで作られました。
ヤマユリ、カノコユリ、タモトユリのいずれも、
もともと日本が原産のユリの仲間です。
日本原産のユリを交配しているにも関わらず、
カサブランカという洋名がついているのは、
オランダで作られたものだからでしょう。
カサブランカの交配に使われているタモトユリは、
鹿児島県トカラ列島の口之島というところに自生していたユリです。
素晴らしい姿と香りを持ち、
球根が高値で取引されていたこともあるようです。
ユリの交配が国内外で盛んだったころ、
タモトユリの球根は乱獲され、徐々にその姿を消していきました。
現在、タモトユリを復活させようとしていますが、
残っているタモトユリは、本来の姿と少し変わっている上に、
性質も違って来てしまっているようです。
カサブランカはその豪華な見た目にそぐわず、
日向よりも半日陰や明るい日陰を好みます。
これは、ヤマユリやカノコユリが、
森林の中などに自生していた性質を引き継いだのでしょう。
カサブランカの華やかな香りは、
タモトユリから引き継いでいるのかもしれません。
カノコユリも大好きなユリですが、いろいろな方向に育ちいたずらっぽく開花します
■カサブランカの意味
カサブランカは1975年頃、アメリカで交配し、作られました。
その後、オランダに渡って品種が固定されました。
オランダで固定されましたが、言葉自体はオランダ語ではありません。
オランダでは、交配したり固定させた植物に、
都市の名前をつけることが多かったそうです。
カサブランカもそれにならい、モロッコ王国にある都市の名前がつけられました。
このカサブランカという言葉は、casa blancaと書き、
スペイン語で「casa」は家「blanca」は白いという意味があるそうです。
真っ白で大きいカサブランカの花は、確かに何かが住んでいそうですね。
■参考
・カサブランカ 鉢植えの植え付け 画像
・カサブランカ 花を咲かせるには?
・カサブランカ 花が終わったら
・テッポウユリの育て方
・テッポウユリ 地植えの植え付け 画像