ユリ球根には毒がある?
■ユリ球根には毒がある?
ユリの球根には毒があると誤解していませんか?
信頼性の高い会社でも、そのような記事が書かれ、
そう思うかたも時々いますが、
ユリの球根は「ユリ根」として食用で販売されている場合には、
人間には、まったく毒がありません。
ただし、テッポウユリ系の園芸種は、
猫には有害であるとの記述があります。
念のため、食用のユリでも、
猫やペットに与えるのは控えた方が良いでしょう。
■ユリ球根はどの品種でも食べられる?
ユリの球根ならどの品種でも食べられるかと言うと、
そういう訳でもなく「味」が食べられないものも多いです。
ほとんどの品種の球根は、アクが強く、苦くて
とても食べられた味ではありません。
食用とされているオニユリ、コオニユリ、
ヤマユリ、カノコユリ以外の球根は食べない方が無難です。
ただし、上記品種でも、
園芸用として売られているユリ根は食べてはいけません。
販売されているユリの球根は、球根腐敗病を予防するために、
薬剤に浸してあるため危ないです。
また、ユリの栽培時にも、食用を想定していない、
農薬等の薬剤を使用している可能性があります。
それらの成分が、球根に残っている危険があるので、
食用として流通しているもの以外は、口にしないようにしましょう。
■「ユリの球根毒」説とは?
ところで、なぜユリの球根には毒があるという、
誤解が生じるのでしょうか?
それは、ユリ科の植物には毒があるものが多いため、
ユリにも毒があると連想されやすいためです。
スズランやヒガンバナは、毒草として有名ですが、
どちらもユリ科の植物です。
上記のユリ科の植物は、アルカロイド系の毒を含み、
誤って食べると、呼吸器系統、自律神経系に作用し、
とっても危険で生死にかかわる状態を招くとされます。
ほとんどの品種で球根に毒があるチューリップも、
ユリ科ですが、食用のチューリップの球根もあります。
すべてのユリ科植物に毒があるという訳ではなく、
実はタマネギやアスパラガスもユリ科の植物なのです。
ですから、ユリがユリ科の植物だからといって
毒があるのではないかと心配する必要はありません。
食用のユリ根はホクホクとして、上品な甘さがあり、
とても美味し~い食材です。
安全ですので、ぜひ食べてみてください。