ユリ栽培 7月|暑さ対策と肥料で球根肥大を促進

ユリ栽培 12か月, ユリ栽培

スポンサードリンク

sukasiyuri
スカシユリ系のランディーニ、今年一番のお気に入りです

 

 

7月は、ユリの花が最盛期を迎えます。

カサブランカ、スカシユリを代表とする、
オリエンタル・ハイブリッド種の花が咲き始めます。

 

7月中旬には、サクユリ、ヤマユリが、
下旬にはヤマユリ系のオニユリやカノコユリも開花します。

 

野山に出かけて野生のユリを見ながら、
散策やスケッチするのも楽しいものです。

 

梅雨があけると一瞬にして気温が上昇しますが、
球根を充実させるためには、多少の暑さに会うことも必要です。

 

しかし、7月に気温が上がると病気も発生しやすくなり、
害虫の被害も増える為、十分注意します。

 

咲き終わった花がらは、早めに摘み取ります。
花がらを摘むことにより、病気を防ぎ、
種子の結実による養分の分散を避け、
球根の肥大を促します。

 

花がらは、ハサミなどで切り取るとウイルス病を
媒介することがあるため、手で折り取るのが安全です。

 

 

sukasiyuri-Landini20(1)
ランディーニ、黒百合の中でも人気です、後方はテッポウユリ

 

 

■庭植え ユリの育て方 7月

 

・栽培管理
梅雨が明けると夏真っ盛りで、日差しがたいへん強くなります。
カサブランカなど盛夏の強い日光を嫌うユリには、
すだれやシェードなどで遮光してあげると良いです。

 

・水やり
特に水やりの必要はありませんが、
乾燥が激しいときには、水を与えます。

水を与えるときは、1株あたりバケツ1杯くらい、
たっぷりと与えます。

 

ジョウロで軽く水をまいても、土の表面がぬれるだけで、
地中には浸透せず水やりをしたことにはなりません。

 

・肥料
7月になると、土中では、鱗片が育ち球根も肥大しはじめます。
木子も、しっかりと生長してきます。

 

そのため、花後にお礼肥を与えて球根の充実・肥大を図ることは、
来年の生育にはとても重要なことです。

 

しかし、7月下旬から咲き始めるオニユリやカノコユリなどは、
花が終わるのを待っていると、
施肥には不向きな盛夏になってしまいます。

 

そのため、これらの品種に限らず、開花中であっても、
追肥は上・中旬までに済ませるようにしましょう。

 

ゆっくりと効く緩効性肥料を1株あたり5~10g程度、
株の周囲30cmくらいにばらまき、
深さ1~2cmくらいまで軽く中耕します。

このとき、上根を傷つけないように注意します。

 

・病害虫
梅雨の間は蒸し暑い環境が、梅雨明け後は急激な気温上昇が、
病気の原因になります。

特に、ウイルス病に注意します。

 

実は、どんなに注意して栽培していても、
ほとんどのユリはウイルス病に感染しているといわれています。
しかし、株に勢いがある間は発病せず、症状が現れません。

 

蒸し暑かったり、温度が急上昇し、
栽培環境が悪くなり、株が疲れると発症してしまうため、
栽培環境を整え、株を健康に保つように気を配りましょう。

 

風通しを良くし、できるだけ日に当てるようにします。
また、せっかく追肥した養分を奪われないように、

雑草は早めに取り除き、土の跳ね返しで病気にならないよう、
腐葉土などでマルチングしてあげます。

 

害虫は、アブラムシやハダニなどに注意します。
オルトランなどを定期的に散布しましょう。

 

 

teppoyuri
テッポウユリがとても勢いが良いです

 

 

■鉢・プランター植え ユリの育て方 7月

 

7月は、栽培品種、野生ユリ共にユリの花の最盛期です。

梅雨どきの晴天時や梅雨明けは一気に気温が上昇するため、
水切れや、鉢の温度が上昇しすぎないように注意します。

 

鉢と鉢の間隔を保ち、風通しの良い環境を作り、
暑さと日差し対策をしっかりして涼しい場所で管理すれば、
球根が元気でいてくれて開花も長くなります。

蒸し暑い日々が続くと、病気にかかりやすくなります。

 

・水やり
表土が白く乾いたら、たっぷり水やりします。
気温が上がると水切れになりやすいので注意します。

 

・肥料
液体肥料を2週間に1度、水やりがわりに施します。

 

 

Tryon feta
トライアンフェター、テッポウユリの仲間で今年は花の直径が20㎝以上あります!

 

 

・置き場所と暑さ対策
蒸し暑い日々が続くと、病気にかかりやすくなります。
特に梅雨の時期は、雨の跳ね上がりによる病気の発生が心配です。

梅雨の時期は、雨の当たらない軒下などで管理しましょう。

開花した株は、半日陰の涼しい場所で管理すると、
花もちがよくなります。

 

このように管理条件を変え、花を長く楽しめるのは、
鉢植えならではの楽しみ方です。

花が終わったら、元の場所に戻します。

 

梅雨の合間の晴れ間や、梅雨明け後は、
夏の強い日差しが照りつけます。
鉢に直射日光があたると、地温が上がります。

 

スカシユリなどアジアティック・ハイブリッドやテッポウユリなどは、
日当たりを好みますが、地温の上昇には弱いです。

 

鉢の部分は温度が上がらないよう日陰になるよう工夫したり、
二重鉢にすると良いでしょう。

 

二重鉢は、文字通り鉢を二重にすることです。
二回りほど大きな鉢に入れ、
隙間に梱包材や赤玉土などを入れると、
中の鉢の温度変化を防げます。

 

特にプラスチック鉢には断熱効果はほとんどないため、
二重鉢にするのは効果的でお勧めです。

 

土の表面に腐葉土などを2~3cmの厚さで敷いてあげると、
高温を防ぎ、乾燥や雨による土の跳ね返りを緩和し病気予防の効果もあります。

 

また、鉢をコンクリートの上に直接置いていると、
照り返しで鉢の中の温度が上がります。
棚やスノコの上に置き、鉢の中の温度上昇を防ぎます。

 

・病害虫
7月の庭植え(このページの上方)と同じです。

アブラムシが媒介するウィルス病が出やすい季節ですので、
アブラムシを発見したら駆除を心がけましょう。

 

■参考
・カサブランカの育て方
・カサブランカ 鉢植えの植え付け 画像
・テッポウユリの育て方
・カノコユリの育て方
・ユリ 植え替えは?

スポンサードリンク