ヤマユリの育て方

ユリの育て方, 育て方

スポンサードリンク

yamayuri003

 

■栽培データ

英名・学名 lilium auratum
形態 多年草
原産地 日本
草丈/樹高  120cm~200cm
開花期 7月~8月
花色 白地に黄色のラインが入り、エンジや紫褐色のスポットが入る(スポットがないものもある)
栽培難易度(1~5)  3
耐寒性 強い
耐暑性 普通
特性・用途  耐寒性が強い、背丈が高い、芳香性

 

■栽培ポイント
1.水はけの良い土に植えます
2.半日陰で西日を避けます
3.十分な深さに植え付けるようにします 

■ヤマユリの育て方

・栽培環境
ヤマユリは林の中のような明るい日陰のような場所や、
草原の中などで自生しています。
そのため、庭植えや鉢植えで育てる場合も、
半日陰のような場所が適しています。

強い光が苦手なので、夏の西日は厳禁です。
できるだけ西日を避けられる場所を選ぶか、
どうしても西日があたるような場所で育てる場合は、
西日を遮るように背の高い植物や物を置いて陰を作りましょう。

 

・植え付けと元肥
ヤマユリは、2月~3月が植え付けの適期です。
球根や芽だし苗の状態で売られていることがほとんどです。

 

植え付け時期が近くなると、店頭に並び始めますが、
買い忘れや売り切れの心配がある時は、
店舗に予約しておいたり、ネットで予約注文しておくと便利です。

 

yamayuri002

林に咲くヤマユリ

 

◎地植えの場合
地植えにする場合、まずは植え付ける場所の土作りをしておきます。
植え場所は30cm以上の深さに掘り返して、よく土を耕しておきます。

苦土石灰を混ぜて、酸度を調節しておきましょう。
また、ヤマユリは水はけの良い土を好みます。
水はけが悪いときは、赤玉土や腐葉土、砂などを混ぜて水はけを良くしておきましょう。

 

元肥は、球根を植え付ける5cmほど下あたりに、
リン酸とカリが主成分の緩効性肥料を、二つまみほど加え、
土を軽く混ぜておきます。

こうすることで、球根の下から伸びた根が、
肥料成分を吸い上げることができます。

 

球根を植え付ける時は、深さが球根3つ分です。
つまり、球根の上に球根2つ分の厚さの土がかぶさるということです。

球根のサイズによって深さが変わってくるので、
合わせてあげるようにしましょう。

 

◎鉢植えの場合

鉢植えの場合、深さ30cm以上のものを選び、
8号サイズの鉢に1球を目安に大きさを選びます。

ヤマユリは背が高くなるため、少しのことで鉢ごと倒れてしまいます。
できるだけ重い鉢を選ぶことで、倒れるのを防ぐことができます。

 

鉢底には必ず、鉢底石を入れます。
鉢底石を入れることで、水はけがよくなります。

その上から、用土を入れますが、ユリ専用の土や、
なければ市販の草花用培養土でも大丈夫です。

 

植え付ける時は、鉢植えであっても深植えを心がけます。
地植えよりも深さを確保することができない場合がありますが、
最低でも球根の2倍の深さに植え付けるようにします。

もしできるのであれば、球根の3倍の深さに植え付けるようにすると、
よりしっかりした株に育ちます。

 

・水やり
地植えの場合、雨の都合でわざわざ水やりをしなくてもいい場合があります。
基本的には、土が乾いたら水を与えるようにします。

夏は気温が高く、土が乾きやすくなりますが、
半日陰で育てるため、天候によってはあまり土が乾かないこともあります。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら、
鉢の底から水が出てくるまでたっぷりと与えるようにします。

地植えと同様に、土が湿っている時は、無理に水やりをする必要はありません。

ヤマユリは湿気に弱く、加湿の状態が続くと病気の原因になります。
水はけの良い土に植え付けていたとしても、
土の状態を必ずチェックし、乾いていたら水やりをするようにします。

 

yamayuri001

 

・追肥

地植えも鉢植えも同じように追肥をします。
1回目は、地上に芽が出てきた頃です。
2回目は、梅雨が明けた頃です。
どちらも緩効性の肥料を、一握り(5g)くらい与えます。

 

あるいは、地上に芽が出てきた頃から、
1週間に1回のペースで、液体肥料を与えます。
液体肥料は、通常の倍くらいの薄さに調整します。

 

ヤマユリは多肥にすると、球根を肥らせることに栄養がいってしまい、
その年には花が咲かずに終わることがあります。
球根が肥った分、当然次のシーズンには花が大きくなり、花数も増えます。

ただ、ユリは突然立ち枯れを起こしてしまうことがあります。
そうなると、肥らせた球根は花を咲かせず、無駄に終わってしまいます。
追肥をする時は、控えめにするよう心がけることで、
球根が傷んだりすることも防げます。

 

・植え替え

植え付けと同じ2月~3月が適期です。
鉢植えの場合は、1年に1回は植え替えるようにします。
地植えの場合でも、3年~4年に1回は植え替えるようにしましょう。

また、ヤマユリは連作障害が出やすい植物です。
植え替える時は、必ず新しい用土を使うようにしましょう。
地植えの場合は、ユリを育てていない場所で栽培するようにしましょう。

 

■植え付け後の管理

春、地上に芽が出てくるまでは、球根が生育しているのかは、
目に見えては分かりません。
それでも地中では球根が根を伸ばして動き始めています。

芽が出ていないからといって、土を乾かしすぎてしまうと、
球根や根が乾燥して傷むことがあります。
土を乾燥しすぎないよう、注意しましょう。

 

地上に芽が出てきた後、草丈が30cmになる前に、支柱を立てましょう。
ヤマユリは、環境や球根の充実具合によっては、
200cmほどになることがあります。

花が咲くようになると、花の重みで茎が折れたり、
鉢が倒れたりすることがあるので、支柱で支えてあげましょう。
180cm以上の支柱を用意し、芽より少し離したところに挿します。
芽のすぐ横に挿してしまうと、
球根に支柱があたり、傷つけてしまうことがあります。

 

■花後の管理

ヤマユリの花は、ついた蕾の上から開花が始まります。
花が咲き終わった後は、種をとる目的がないのであれば、花ガラを摘みます。
花ガラを放っておくと、種を作るために余計な体力を使ってしまいます。

また、落ちた花びらなども、葉や茎に付着し、
カビや病気の原因になることがあるので、取り除くようにします。

種をとりたい場合でも、すべての花ガラを放置するのではなく、
いくつか残す程度にとどめ、他は摘んでしまいます。

 

>>カサブランカの育て方

スポンサードリンク